海外勤務者の健康管理

昨今、企業は生産拠点を海外に置き、事業を海外に展開するなどグローバルな時代になっています。
しかし医療水準を中心に生活環境レベルが低いハードシップ地域に人材を派遣する場合には、当該社員の健康状態については特に留意しなければなりません。大企業で海外勤務者の健康管理に携わっている私たちの産業医が、的確な助言と健康管理サポートを行います。

1.赴任に関わる医療職による面接

海外で働くにあたって、現地の医療水準などを考慮して、通常よりも念入りな健康管理を行う必要があります。赴任前に産業医面接や保健指導を行い、現地での健康管理や生活面で気を付けることをアドバイスし、赴任前の不安や心配を軽減することが重要です。

また家族が帯同するケースもあり、必要に応じては家族との面接を行うことも可能です。最近ではメンタル面で不安を抱えた方が赴任せざるを得ないこともあり、赴任前に面接をしておくことで、駐在中の相談しやすさも生まれ、安心して海外生活が送れるように支援していきます。

2.赴任可否の判断

海外赴任の任務を与えられた社員は、企業のなかで有望かつ将来が期待されている人材といえます。例えそうであっても、赴任地で働くのが難しいほどの健康問題を抱えた社員を、企業として海外に派遣することは困難です。
6ヵ月以上海外に派遣される社員については、出国前および帰国後に健康診断の実施が法令で義務付けられています。急な人事発令により海外赴任が決まることも珍しくはありませんが、そのような場合でも、海外派遣前の健診結果に基づき、産業医が赴任可否の判断を行います。

人事部と産業医が連携をして、健康診断の実施、結果の確認、赴任可否の判断をスムーズに実施できるように支援していきます。

3.海外医療機関との連携

海外赴任者になかには高血圧や糖尿病など様々な疾病を抱えている方もいます。日本では定期的に通院していた病気を、赴任後に治療中断する訳にはいきません。このようなケースでは、赴任地で病院に通えるか、治療が受けられるかが重要な問題になってきます。

また現地で心筋梗塞や感染症など急性疾患にかかる可能性もあるため、赴任地の医療機関の情報を把握しておく必要があります。最近では、赴任ではなく長期の海外出張という形で勤務するケースも増えてきました。産業医として海外赴任者の健康管理に長年支援してきた経験を活かし、海外医療機関の情報収集し、海外勤務者が適切な治療を受けられる水準の医療機関をご紹介し、安心して働けるようにサポートしていきます。